世界で活躍する全盲のピアニスト、辻井伸行さん
2021/12/15
ピアニストで作曲家の辻井伸行さん。彼は全盲という障がいを持っています。鍵盤や楽譜を見ることはできず、ピアノ技術の習得には相当な苦労があったそうです。しかし、今や彼は世界各地でリサイタルを開催する人気ピアニスト。自作曲を収録したCDでは、作曲家としての才能も垣間見ることができます。今回はそんな辻井伸行さんの、今日までの活躍を紹介していきます。
困難に挑み続け、掴んだ栄光
生まれた時から「小眼球症」という障害を持っていた伸行さんですが、彼はピアニストになるため、困難な道を歩み続けました。母であるいつ子さんは伸行さんを信じ、傍で支え続けていたそうです。そして掴み取った『ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール』第1位。伸行さんは一躍時の人となり、その素晴らしい演奏はもちろん、全盲の障がい者としての面も大きくクローズアップされました。
その後の活躍は、眩しいほどの輝きに満ちています。開催するコンサートのチケットは完売が続き、リリースしたCDは国内外で評価されています。困難な道の先で掴み取った栄光。彼の音楽は、鮮やかな色を放ちながら私たちの心に届きます。
「全盲」という障がいと共に
母であるいつ子さんは伸行さんの才能を信じ続け、共に困難を乗り越えてきました。また、恩師である川上昌裕さんは、楽譜を見ることができない伸行さんのため、カセットテープに数時間かけて「耳で読む楽譜」を録音していたそうです。このカセットは最終的に200本以上作成されました。母と恩師の深い愛情、そして障がいへの理解なしには『ピアニスト・辻井伸行』を語ることはできないと言えるでしょう。
ナレバリコミュニティ
有料バナー
関連記事
-
取り入れてみたい障がい者向けの支援とは
障がいのある人を対象として、国は様々な支援を行っています。今回は、その中のひとつ …
-
感謝の気持ちを表現する方法
■意外と伝えるのが難しい感謝の気持ち 体や視覚に障がいがあると、日常生活の中で …
-
障害者の性の悩みとその解決方法とは
健常者でも障害者でももちろん人間ですから性欲関する悩みや疑問、 不満などがありま …
-
障害者がお仕事を探すヒント
障害者であっても、自分らしく働きたいと思うものです。但し、心身にハンデを抱えてい …
-
障がい者同士のカップルの形
楽しさや辛さを共有しやすいという理由で、障がい者同士でカップルになることは珍しく …
-
快適に働ける良い職場環境の構築を
障害者の方々の職場定着を目指すためには、どんな取り組みが必要なのでしょうか。障害 …
-
仕事の集中力を上げるための周囲の配慮
人間関係も含めた職場の環境は仕事の効率を左右する大事なポイントの一つで、体に何ら …
-
コミュニケーションが苦手…そんな時は簡単なことから
■相手の話を聞く姿勢を変えるだけで大きく改善 小さい頃から人と会話をすることが …
-
クラスメイト
私が学生だった頃、同じクラスに障がいを持った生徒がいまし た。その子は週に1回特 …
-
障害者の方々はどんな不安感を抱えているのでしょうか
障害者の方々は様々な不安を抱えています。どうしても社会的にはマイノリティーであり …
- PREV
- 手厚い支援をしてくれる企業の特徴とは
- NEXT
- 障がい者の暮らしに役立つ情報