食事をやわらかくしてくれる便利アイテムとは?
2021/09/01
嚥下(えんげ)障がいのある人にとって、同じ食卓にいる家族と同じメニューを食べることは、永遠のテーマだといえます。調理した食事をミキサーにかけてペースト状にすると食べやすくなり味もほとんど一緒ですが、見た目は家族の食事と大きく異なってしまいます。そんな嚥下障がいの人の理想を叶えようと、あるベンチャー企業が便利アイテムを製造することに成功しました。
やわらかくなるのに味と形が崩れない
その便利アイテムは、一見すると炊飯器のような形状をしています。しかしこの機械に調理した食事をそのまま入れると、見た目は損なわずに歯茎で噛めるほどのやわらかさになるのです。肉を使用したメニューは30分ほどかかりますが、野菜だけのメニューなら15分程度で十分なやわらかさになります。
この機械は当初、大手家電メーカーのビジネスコンテストで紹介されましたが、障がい者向けの市場規模が小さいという理由で商品化はされませんでした。それでも諦めきれない開発者がさまざまなところでプレゼンをし、関西のベンチャー企業から発売することが可能になったのです。
この便利アイテムが食事との向き合い方を改善させている
実際にこの便利アイテムを利用した嚥下障がいの人からは「これまではペースト状の食事を出されるたびに少し不機嫌になっていましたが、この機械のおかげで食事の時間が楽しみになり、食欲も満たされるようになりました」という声が上がっています。嚥下障がいの人だけでなく、やわらかい食事を好む人もこの便利アイテムを利用するようになって市場規模が広がれば、海外展開も期待されます。
ナレバリコミュニティ
有料バナー
関連記事
-
コミュニケーションの問題はどう解決する?
■コミュニケーションの問題はボードを利用して 言語の障害があると、コミュニケー …
-
文字入力支援ツール「もじタッチ」
「もじタッチ」はスマートフォンへの文字入力が困難な身体障害者向けの、文字入力支援 …
-
バスの車内アナウンスを表示 「おもてなしガイド」アプリ
東急バス株式会社とヤマハ株式会社は、「音のユニバーサルデザイン化」に関する実証実 …
-
あると便利な障がい者向けのグッズ
バリアフリー化が進んだことにより、障がい者も公共施設や家の中では比較的安全、安心 …
-
便利なアイテムを活用して不快な音を対策
ハンディキャップを抱えて働く方々は、非常にストレスフルな日々を過ごしています。ハ …
-
盲目の障がい者に役立つ探し物発見器
目が見えない方にとって、あるべきはずのモノがいつもの場所にないと、不便に感じるケ …
-
自閉症の宮本さん、みやもとゆい〜ココロの個展〜 和歌山で開催中!
2歳で自閉症と診断された岩出市在住の宮本悠衣(ゆい)さん(26)が、身体や精神 …
-
ADHDの方々とネットの関わり
ADHDのハンディキャップを抱える方とインターネットは非常に相性が良く、有益な …
-
車椅子利用者が手助けして欲しい時に気を付けることとは
日常的に車椅子を使っていても、ふとした時に周囲の手助けが必要になることはよくあ …
-
障がい者に関する情報を得る方法
障がい者が過ごしやすいように、情報提供を行っている機関はたくさんあります。 …