自分ができることを見つけよう! 『〈できること〉の見つけ方――全盲女子大生が手に入れた大切なもの』
「周囲からいろいろと助けていただく代わりに、私にできることは誠実でいることだけです」(ICUに初めて入学した視覚障がい者の草山こずえさんの言葉)
2014年11月に発売された石田由香理さんの著書『〈できること〉の見つけ方――全盲女子大生が手に入れた大切なもの』(岩波ジュニア新書)は、一障がい者の手記というだけではなく、人と人が互いに協力し、誰もが誰かから必要とされている社会を作るうえで参考になる本です。
著者の石田さんは、1歳3ヶ月で網膜芽細胞腫という病気により眼球と網膜を摘出し、幼い頃から全盲の生活を歩んできました。家族の反対を受け浪人しながらもICU(国際基督教大学)に合格、在学中にフィリピンへのスタディーツアーを経て、障がい者として何ができるかを越え、人と人が互いに必要とされること、お互いに「できること」を見つけ合うことの大切さに気づきます。
晴眼者は視覚情報は視覚障がい者に伝わらないと思いがちですが、単に情報を提供して終わりではなく、その情報に何が含まれているのか、伝わらないとしたらどこに問題があるのかなど、話し合ってお互いに問題を見つけて改善していくことの大切さが語られています。
単に障がい者だから気を遣うというのではなく、お互いの「バリア」を外して話し合える社会にしていきたいですね。現在石田さんはイギリスの大学院で教育について学んでいるそうです。
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